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2007年11月17日 (土)

生徒達の作品制作錬成会初日が終って、今帰宅した森大衛です。

普段は「なんじゃこりゃ?」って字を書くヤツらばかりですが、
独立書展に出品する時だけは燃えるみたいで、
そこそこ良い作品を残しています。
今回もいい感じで完成に向かうんじゃないかな?
なんていうと図に乗りそうなのであんまり言いたくないけど。


さて、今日は「解」という作品で、
“触覚”についての考察です。


Toku


この作品は、絡まったリボンが解ける感覚を意識して、
ハリのある線、ゆるんだ線、ねじれた線、ひるがえった線、
放つ線、引き戻す線、線の表と裏と側面などを、
筆の軌跡がそのまま現われる淡墨という
嘘のつけない素材で書いてみました。
嘘がつけないということは、逆に軌跡が露になることを
生かしたということになりますね。


実際にリボンを空中でひるがえす行為は簡単かもしれません。
しかしその軌跡を平面に書き残すということは、
筆が紙に触れている微妙な感触を把握し、
第一画から最終画まで途切れることのない
時間の経過の中で空間処理も計算しながら
一気に書き残さなければなりません。

ただし、その行為が文字や書としての表現を逸脱してしまっては本末転倒。

脳内のイメージと具現化とのせめぎ合いを指先の機微で
駆使するのが書表現の醍醐味かもしれません。

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コメント

空中をキラキラと解けながら落ちていくリボンと
白い紙の上を、踊りながら走っていく筆が
交互にフラッシュのように、頭の中に浮かびました。

いろんなものを計算し、
凝縮したものを一瞬のうちに表現する。
繊細さとダイナミックさが両方必要ですね。

素人の私にも、とても分かりやすくて
イメージが広がりました。
読んでワクワクする素敵な文章でした。

投稿: wakadango | 2007年11月17日 (土) 18時46分

一般的に、形が整っている…と言われて「上手」と評価される平面的な作品を目にする事があります。そこには深さを見る事が出来ない。そんな書は、ただ筆を叩き付けて力尽くで書き上げている…。触覚を感じないそんな書は、とても薄っぺらで悲しいです。そう言いつつも、その触覚を駆使した作品を書き上げる事は出来ていない私ですが…(^_^;)

投稿: タンポポ | 2007年11月17日 (土) 09時00分

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