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2007年12月

2007年12月31日 (月)

書における力について

書表現において、もっとも「力」を要する身体の部位はどこだと思いますか?

細字も大字も楷書も仮名もすべてその部位が支配しているといっても過言ではありません。

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2007年12月28日 (金)

笑っていいとも!書き初め達筆王

071227_04260001_2071227_16500001_2一昨日、笑っていいとも!の大忘年会に出席し、
こんな素敵な記念品をいただきました。


年末特大号の後に行なわれるので、スタートは深夜1時。
もの凄い盛り上がりで、「いいとも愛」に溢れていました。
終了は午前4時。皆さんタフ過ぎです!
帰宅して目が覚めたら翌日の生放送が始まってました。(^^;


071228_14210001そして今日は071228_16490001「笑っていいとも!増刊号あけおめSP」の
収録がありました。

レギュラー全員の一文字書き初めから「銅」「銀」「金」を
決めました。
今回は個性的な作品がたくさんあって選ぶのに一苦労。


放送は、1月4日(金)昼12:00〜14:00。


そして、今年もタモリさんの新年のごあいさつの場面に僕の掛軸が出て来ます。
これはその掛軸のある部分のどアップです。


全体像は番組のオープニングで見てくださいね。
あと、僕の「2008年の一文字」も。

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パンツ一丁で仁王立ち

パンツ一丁で作品を書くこともある森大衛です。
でも、その姿は絶対誰にも見せません。
もし見せなければならないことになったら、カラダ造りに励みます。
そして、ダビデ像のようになったら見せます。
でも、そんなカラダになったら書は書きません。見せつけます!
そして、ダビデ像のようにパンツも脱ぎます!
鶴瓶師匠はそうじゃなくても脱いだけど…(笑)


なんてことはどーでもよくて、
↓こちらは9月〜10月に全国の主要新聞に4回連載で掲載の
グンゼの快適探訪(データが大きいので携帯からはご覧いただけません。)

グンゼの品質に対する姿勢には驚きました。
良いものを提供しなければならないという姿勢は、どんな分野にも通じるものですね。


先日、審査の仕事で全国から集まったの書道の先生方から、
「学校の生徒達に森先生と知り合いだというと羨ましがられるんですよ。」
「グンゼの記事は作品も文章も良いので切り抜きして教室に貼ってますよ。」
と言っていただき、とてもありがたいことだと感謝しています。

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2007年12月26日 (水)

独立書展

現在、来年1月9日(水)から20日(日)まで国立新美術館で開催される
「第56回 独立書展」の鑑審査係の仕事で毎日慌ただしく働いています。


僕は審査をしているのではなく、審査の運営の仕事をしています。
膨大な数の作品を一点も間違えることなく区分けするのは大変な作業です。


昨日、ある先生に「君のような有名人がこんな大変な仕事をしに来るとは思わなかった。」と
言われましたが、ちょっと手が空いた時には学生アルバイトに混じって額縁を審査員の前に
運んだりして、この展覧会のこの現場に関わっているのが楽しいんですよ。


今年は、一般・会友部門に1112点の応募があり
(うち細字作品30点は別途に鑑査&審査)、
そこから佳作、秀作、準特選、特選、
そして独立賞と審査を進めていきます。


これ以外に、準会員の作品は準会員の部門で、
会員は会員の部門で同じように検討されていきます。


約畳一枚のサイズの作品2000点以上が選別されていく様は壮観で、
オーディション番組を見ているかのようです。


どんなコネも師弟関係も人脈も関係なく、作品のみで評価される純粋な世界。
それが独立という名の付く独立書人団。

名前は公表せずに審査されるので、
「私は師範の資格を持っていてたくさんの生徒がいます。」とか、
「僕はイベントやテレビにも出演しています。」などという
作品以外の活動はなんの意味も持ちません。

男前な団体でしょ?
ハッキリ言って、そうじゃなければ僕はここにはいません。


一点一点がその人それぞれのこの一年の総決算。
その中に自分の作品を投じることは、自分がどのくらいの充実度で
書と対峙してきたかがわかります。


誰よりも優れているとかいないとかではなく、
自分の作品を冷静に客観視することができるのです。


あなたも来年から挑戦してみます? 


おまけ(書道専門紙『墨』記事)
*データが大きいので携帯からはご覧になれません。あしからず
Sumi_1

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2007年12月24日 (月)

年賀状について

何か話すと、すぐ生徒に「自慢かよ!」と突っ込まれ、
即座に「自慢だよ!」と答える森大衛です。(笑)

でも、実際には自慢だとは思ってないんですよ。
人間って苦悩や苦労の方が断然多いけど、それを話してもつまらないし、
「苦悩かよ!」とは突っ込んでもらえないからおもしろくない。(笑)
とりあえず、守備範囲内の話をしている感じです。


さて、そんなことはどうでもよくて、
書き初めともうひとつ、この時期になると「年賀状」を書くというのがありますね。
元日に届くにはもうそろそろ出さないといけないですね。


「もちろん先生は手書きですよね?」と聞かれますが、
「もちろん印刷です!」と答えます。


正直過ぎですか?


でも、すみません、書いてる時間がないんです…


昔は、表も裏も一枚一枚手書きで書いていたんですけどね。

習字教室に通い始めた10歳から筆で書いていたし、
6年生からは家の分も全部書かされていたので、
相当な枚数とさまざまなバリエーションで書いてきました。


ても、自分の中で過去にやっちゃったものは興味がなくなってまうんです。
自分がやっちゃったスタイルには新鮮味がなくて気分が乗らない。
生徒にも手本は書きません。どんな年賀状が届くのか楽しみにしているので。


いつか時間に余裕ができて、また手書きの賀状を出せるようになっても、
過去と同じスタイルには絶対しないでしょうね。


Cf25f6ecちなみに、高島屋とサークルKサンクスから出ている年賀状は、
文字だけ提出した後に、全体のデザインはデザイナーさんに任せるので、
逆にどんなデザインになるのか楽しみにしています。
制作途中では、ミリ単位で上下左右の配置修正を出したり、
デザインに合わせて字を書き直すこともあるけれど、
絵は僕の発案ではないのでやっぱり僕のものではない感じ。
当たり障りのない字とデザインを求められますし。


ただ、そう考えると、逆に年賀状には相当こだわりがあるのかもしれないですね。
全て自分でやるなら中途半端なものはやりたくないので。


あと、表書きについても生徒達には、
「あなたが出す人ひとりひとりの名前と住所の手本は書けないです」と指導はしません。
たくさんそういう本は出ていますし、自分で感覚は掴まないとね。
誰でも最初は上手くはいかないものですから。

自分は初めて書いた時からそこそこ上手く書いていましたけどね。


てか、結局、自慢かよ!(笑)


Yubin2006

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2007年12月22日 (土)

書き初めの季節ですね(2)

このつづきです。

071221_17170001071221_16570001
それぞれの左側が学校で配られた書き初めのお手本で、

右側が僕が生徒にあらためて書いた手本です。


少年少女たちよ、頑張って練習しろよ!

年始の教室はお休みなので、あとは先生は知らん。

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不滅

Photo僕が所属する(財)独立書人団の富山支部長
黒田光岳先生が逝去されました。


去年の冬に肺癌、今年の夏に脳梗塞、秋には吐血(原因は未確認)、
入退院を繰り返され、しかしすべて克服されて、先日は元気な姿で
会合に顔を出されていたのですが…


Mail_2

黒田先生は、日展入選10回以上の日展会友、
今年も独立からは唯一の入選者でした。


黒田先生の作品は、余白の白が輝くように美しく、その境地に至るには
尋常ではない線の修練と、強靭な精神性と、瑞々しい感性が必至です。


3年前に個展を開催された際のパーティーの名札は、
弟子ではないのに僕に全部依頼されました。
黒田先生の僕に対する口癖は「お前は器用過ぎる。」
それは、褒め言葉でもあり、戒めの言葉でもあることはわかっています。


Humetsu黒田先生は、僕が独立展に「不滅」を出品した際の審査員の1人で、
この作品が独立賞候補の最後の2点に満票で残ったにもかかわらず、
「これまで若いうちに大きな賞を受賞した者は、そのあと潰れる
ジンクスがあるから、森君には与えずにおこう。」と 提案され、
その話を聞いた時は「貰えるものなら欲しかった」と思いましたが、
僕が独立賞をもらって天狗になったり、逆に燃え尽き症候群になったり
しないように、長い目で育てようという配慮があったからなんですね。


その後、前年からの二年連続の特選、翌年に大作部門初出品で入選、
その数年後に「心拳」で準会員賞で会員に昇格と、スピード昇格に至ったのは、
独立賞をもらえなかったことがバネになったのは確かなことです。


また、高校の先輩でもあり、学生時代はバスケとボクシングをされていた
スポーツマンで、黒田先生との雑談の中から作品を書くヒントをたくさん得てきました。


Shinkenこの独立書展準会員賞を受賞した「心拳」は、
「力任せに打つパンチより、当たった瞬間に引くパンチの方が効く。」
という言葉をヒントに、その感覚を筆致に生かして書いたものです。


僕が25歳まで師事していた米谷大洋先生のもとを離れた時も、
「お前は米谷君のところを出ると思った。でも俺の門下になるとは
思っていない。ひとりでやるのがお前らしい。」と、書道界では異端な
スタイルを逆に応援してくださり、地元のテレビに出演した際も、
先輩としての熱い応援コメントを快く引き受けてくださいました。


ひとりでやるということは、技術が劣り、自己満足、自己陶酔に陥る
危険性を孕み、嘲笑の的になりかねません。
それを着かず離れず、厳しい眼で見守ってくださっていたのが、黒田先生でした。


もう黒田先生の言葉を聞くことはできませんが、黒田光岳という偉大な先輩に
この世で出逢えたことを大切にして、これからも精進していきたいと思います。

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2007年12月20日 (木)

書で変える私の運命!

ちょっと大袈裟なタイトルですが、

18433010008
占い満載!ハッピー♥ライフマガジン「MISTY」2008年1月号

2008年からはちょっと違う!!
“新しい私”のための『開運準備大特集!』にて、
至福の新年を招く「魂の一文字書き初め」と題して、
大人の女性に向けた書の心得や簡単なアドバイスをしています。


071219_23210001でも、果たして書で運命は変えられるのでしょうか?

取材依頼を引き受けておきながら疑問に思う森大衛。

いやいや、変わりますよ、きっと。

文字に対して真摯に謙虚に向き合う姿勢は、
自分の心と向き合うことですからね。

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2007年12月19日 (水)

“書道神経を磨け”

Photo昨日、うちの若い弟子に

「先生の手本を見ると自分が情けなくなってやる気が失せる…」

とボソっと言われてしまった森大衛です。


「やる気にさせたくて一生懸命書いてるのに、そりゃないぜ。」


と、一瞬思ったけど、「でも、そんなの関係ねぇ〜!」


ってことで、


(仮)だったタイトルに“書道神経を磨け”を加えて正式ブログ名に決めました。


それは自分にとっても永遠の自戒の言葉でもあるからです。


※画像は意味もなく以前「いいとも!」で披露した“女神”

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2007年12月18日 (火)

濃いの一時間は孤独の専念

松任谷由実さんの曲に、「恋の一時間は孤独の千年」というタイトルの曲がありますが、

初めてこのタイトルを知った当時、「孤独の一時間が恋の千年」なんじゃないのかな?

と、?を抱いた森大衛です。

でも、

上記は、“夢のような時間はあっという間に過ぎる”

下記は、“夢のような時間は濃密である”

結局どちらも“専念”している“千年”ですよね。


さて、富山教室の2時間は長いのに、渋谷教室の2時間はあっという間と感じます。


富山時間と東京時間ってのがあるのでしょうか?

時間の感じ方とは不思議なものです。


作品を書いている時も、

一本一本の線があっという間に一枚の作品になる場合と、

スローモーションのようにゆっくりと構築される場合があり、

“あの時の作品は何だか知らないけどガーっとやって出て来ちゃってた”という、

断片的スライドで記憶されている作品と、

“あの時の作品はあそこでああやって次にこう展開したから出来た”と、

検証ビデオで記憶されている作品があり、

さらに、厄介なことに双方が混合して記憶している作品もあります。


書は時間芸術です。


時間に意識がどうコントロールされているのか、

時間と意識をどうコントロールするのか、

そのせめぎ合いが書の醍醐味のひとつですね。


※今回は、画像も映像もありません。

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2007年12月15日 (土)

書き初めの季節ですね

先日、生徒の学校で書き初めのお手本が配られました。
学校で配られるお手本は写植文字のように味気ないのですが、
それは仕方のないことだと思います。

そこで森大衛は、毎年、生徒達に“太くて元気な手本”を書いて
「これを見て練習した方がいいよ。」と渡しています。
“太くて元気”といっても、基本はしっかり押さえてバランスも良い手本です。


ところが、先週“太くて元気な手本”を書いていたところ、ある生徒が
「学校の先生は学校で配られるお手本のように書かないとダメって注意された。」
というのです。


それを聞いた森大衛は「なんだとぉ〜、森先生自身も今高校生のうちの生徒達も小学生の時から
“太くて元気でカッコイイ”書き初めを書いて金賞をもらって、何年も連続で県大会に出場して
きたんだから、“太くて元気でカッコイイ”字がダメな理由を、その学校の先生に電話して来い!」と、
ちょっとふざけた口調で言いました。“カッコイイ”も付け足して。(笑)


すると今週、その生徒が、
「森先生にもらったお手本を学校の先生が欲しいと言って、みんなのお手本に変わった。」とのこと。


ありゃ、うちの生徒以外も“太くて元気でカッコイイ”字を書いたら、うちの生徒が金賞もらえないかも?


と、思わなくもなかったけど、まあヨシとしておきましょう。


子供にとって“太くて元気な字”を書くことはとても大事なことです。
そうじゃないものを強制すると「習字は苦手…」とトラウマになってしまいます。


逆に大人は細くても芯の通った線を書くことが基本になります。
ダイエットと同じで、太ることは簡単でも引き締めることは難しいですからね。


そのあたりのことはまたいずれ話していきましょう。


Hiyaku


さて、この画像は、中三の時に手本を無視して書いた書き初めです。


いや、全くの無視はしませんでした。


一応、行書のくずし方はお手本に合わせておいて、

“線質で見せる”

“これ以上エスカレートすると下品だからここまで”

みたいな。


ちょっとムカつく生徒ですね。


今の森大衛なら、この森行弘君にまだまだダメ出しをしますけどね。

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森さん

いささかココが真面目ブログではなくなりつつある森大衛です。


Morimori

昨日は、富山市の森雅志市長との対談を、
国の重要文化財の北前船回船問屋森家で収録しました。
その模様はケーブルテレビ富山で新年が明けると同時に放送され、
また4日までの間に何度か再放送されるそうです。
富山市以外の方、富山市でもケーブルテレビに未加入の方は
ご覧いただけません。また、ネタバレになるので色紙にはボカシを
入れさせていただきました。すみません。

森市長はとてもバイタリティーに溢れる市長で、富山市民の元気の素です!
富山市民でケーブルテレビに加入している方は是非見てくださいね。


ちなみに、森市長も、森家も、森大衛も血縁はないと思います。
すごく遡るとあるのかな?よくわからないけど。


Jk
また、昨年、CDタイトル『バラ色の未来』の依頼をうけた
森昌子さんも血縁ではありません。

(森昌子さんの本名は森田さんですので。)


あと、
最近親しくさせていただいている森公美子さんも血縁ではありません。


ところで、「森さん」という曲をご存知ですか?

Img1
25年ほど前に坂上二郎さんが歌っていて、


♪“もしもしもしかして森さんでは〜?”


という歌い出しだったと思います。


森さんに会うといつも頭の中でこの曲がグルグル流れます。


ちなみに歌詞はその後、

♪”いえいえ私は林です〜”と続いて、タモリさんや中森さんも登場します。

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2007年12月14日 (金)

指先

高校時代、今の時期は職員室に呼び出されて、
学校から各方面への年賀状の宛名書きを全部書かされて、
アルバイト料をもらっていた森大衛です。

バイト禁止の学校なのに、学校がバイト代をくれたんですよ。


当時の書道の先生には「森クンの字は神業だから」と言われました。
今は、生徒達に手本を書いていると「先生は指先が器用で魔法みたい」と言われます。


別に神業でも魔法でもなんでもないんですけどね。


でも、もしかしたらちょっとだけ指先は器用なのかもしれませんね?
指先は。


↓音量にご注意ください。

http://www.youtube.com/watch?v=dydUvMvi3eA

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2007年12月13日 (木)

鉄騎&鉄騎大戦

Tekki_2

これは、カプコンから2002年にXbox用ソフトとして発売された『鉄騎』。

Tekkitaisen_2

そして、2004年にXbox Liveに対応した
ネットワーク対戦モードの拡張ソフト『鉄騎大戦』。


このタイトルの依頼を請け、大阪の開発室に招いていただいた時、
ゲームには全く無縁だった森大衛は、ハッキリいって「なんじゃこりゃ?」でした。
ゲーム界にとっても「なんじゃこりゃ!?」というゲームの域を超えたゲームを
採算度外視で開発中とのこと。


そして、「このゲームには筆文字屋ではなく、本格的な書道家の字が必要不可欠!」
という結論で、森大衛にダメ元でコンタクトを取ってみたとのこと。


森大衛自身はそんなお堅い人間ではないと思っているんですが、作品には近づきがたい
ものを感じるらしい。でも、そう言ってくださったスタッフの律儀なところに、
このゲームに対する意気込みを感じてお引き受けすることにしました。


タイトルに対する熱い想いを伺い、それに誘因されるように書についての想いも語り、
互いの情熱が一つになって、この『鉄騎』と『鉄騎大戦』は誕生しました。

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2007年12月11日 (火)

なるほど書道入門

 Photo_3<第1巻>前書きより


 この本は、はじめて筆をもつ子供にも、大人にもわかりやすくシンプルに上達する方法を解説した本です。これまでの指導書ではわかりづらいと思われる点を、少しちがう角度から解説してみました。


 人間には美しい景色を見て、卓越した技術のスポーツを見て、音楽を聞いて、「美しい」「格好良い」と感じる心、本物を見抜く目が備わっています。そして、たった一つのポイントでも、そのポイントを理解し、身に付いたと実感した時、次のステップへ飛躍的に躍進します。それはスポーツや音楽にも通じます。


 この本は大人からみれば少し物足りないかもしれません。しかし、子供は細かなことを多く説明され過ぎるとパニックに陥り、抵抗感を持ちます。いや、大人でも挫折しがちかもしれません。
 少しぐらい上手くいかなくても、微笑みながら楽しんで、くりかえし練習すれば、きっとみちがえるほど上達することでしょう。


 この本は自己流から本格派へのはじめの一歩です。


Photo_5<第3巻>後書きより


 この本を書くにあたっての一番のテーマは、「教科書的な内容にはしない」ことでした。
 僕自身の子供の頃からの経験と、僕の元で習っている子供達の言葉と、図書館勤務の大人の生徒の会話を元に、どうすれば子供にも大人にもわかりやすく、しかし、おふざけのようなものは一切提示せずに、コツや魅力を伝えられるか試行錯誤しながら編集した本です。


 まだまだこの本では伝えきれなかったことがたくさんあるかもしれません。逆に過剰に書いたこともあるかもしれません。しかし、書道は僕自身がこれまでもこれからもそうしていくのと同じように、それぞれが自分で掴んで、自分で展開していくべきものだと思っています。


 どれだけ指導者が懇切丁寧に熱く指導しても、相手の心にひっからないものはひっかりません。しかしある時「そういえばこの本に書いてあることは、そういうことだったんだ。なるほどね!」と読みながら気付けばよし、後から思い出して気付くのもよし。


 そうやって末永くこの本を愛読していただければ幸いです。

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2007年12月10日 (月)

真面目ブログだからこそ

Mail1

毎回、ココにはクソ真面目なことばかり書いている森大衛です。


ココを読んでいるうちの生徒達には、
「先生がこんな真面目なことを考えているなんて初めて知った。」と言われます。

そして、もちろん今回も真面目な内容です。真面目ブログだからこその内容です。


これは、9月12日に放送された『堂本剛の正直しんどい』で披露した、見ての通りの『うんこ』です。


書く直前にハエが飛んで来て、チュートリアルの徳井さんから「先生は体からうんこを醸し出している」
と言われたり、鈴木紗理奈さんから「一本一本がうんこみたい」と言われて、テロップに「確かに!」と
出ていたり。


番組を見た多くの方々から「先生がアレを書くなんて思わなかった。よかったんですか?」と言われます。


ところが、うちの生徒達は「別に普通だよね」と言います。普通といっても、いつも『うんこ』と書いている
わけではなく、そういうことに抵抗がないという意味でです。


というのは、子供達は汚してしまったり書き損じたりした半紙に『うんこ』って書きたがるんですよね。
そういう時の方が目も字もイキイキしてる。ついでに「これ、うちのトイレにあるカレンダーの“みつを”」
なんてのも書いてたりします。そういう筆遊びが、ちゃんとした作品を書く時にも生きてくるので、
よっぽどエスカレートしない限り注意はしません。ただ時間がない時などは、「とっとと清書しれ!」
って言いますけどね。


以前、あるおじいちゃん書道家(僕は知らない人)が、書道誌の取材で「書道はうんこだ!」と言っていて、
「それって岡本太郎の“芸術は爆発だ!”に対抗してるの?」と思ったことがありましたが、
そんな対外的なインパクト狙いよりも、実際に「そうかも?」とは思うんですよね。


吸収したものを消化する。また「毒」のないものはつまらない。
「美しく仕上げよう」って思惑も一種の毒だろうし、マイナスイオンもアドレナリンも毒みたいなものですよね。


まあ、そんな屁理屈みたいなことはどうでもよくて、
“先生なら生徒達よりもいい「うんこ」が書ける人間であらねばならない”という意気込みで、
この『うんこ』は書かせていただきました。

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2007年12月 8日 (土)

Mail9Mail5

この『笑』は九州にお住まいのご家族からのご依頼で書かせていただきました。


あくまで書の基本や品格は踏み外さず、筆が紙に触れたり離れたりする
感触を楽しむ。ふっと息を吹きかけるように命の花を咲かせる。

書というものは、書いている途中に生じる作為という邪念を払拭することで
自然に言葉のムードへと導いてくれます。


そのためには力強く根を広げ、たくさんの栄養を吸収して、光の射す方へ伸びなければなりません。


書を書くことは生命が生きる佇まいと似ていますね。書は生きている証を記すということかもしれません。

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2007年12月 7日 (金)

富山ライトレール

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 何だか書道の難しい話ばかりなので、今回はやわらかいお話です。


 この写真は昨年の春に開通した「富山ライトレール」のイベントでのものです。


僕の向かって右側の黒いスーツの三波豊和さんもココセレブにいらして、昨日コメントをいただきました。ありがとうございます。


子供の頃に毎日見ていたNHKの人形劇『紅孔雀』や『プリンプリン物語』 の声優として活躍されていた三波豊和さんが今ここに!と結構感激してたんですよ。


あれから左隣の前川泰之さんとは、プライベートでも結構会う機会があり、モデル時代にバイトされてたおいしいお店に連れてってくれたり、誕生パーティーに呼んでもらったり、実は元フジの政井マヤアナとお付き合いされていたことも知っていたんですが結婚が決まるまで口外できなかったんですよ。あと、彼を通じて松任谷由実さんや滝川クリステルさんともお会いできたりして「yuming_usoradio.mp3」をダウンロード何かとお世話になっています。


人と人とのめぐり逢いって不思議なもので、ココで三波さんからコメントをいただいたことも嬉しいご縁ですね。


僕はテレビに出るようになってもずっと変わらない姿勢として心に決めていることがあります。それは「良質な作品を生み出す人間になること」。露出度や知名度に乗じて狼少年にはならないこと、おちゃらけや醜悪な作品を披露してしまうことは書作家として命取り。肝に銘じて邁進します。

ありゃ、またかた苦しい話しで締めくくってしまいましたね。(^^;

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2007年12月 6日 (木)

Photo
この作品は昨年、楳図かずお氏画業50周年記念企画『原色楳図鑑』に提供させていただいた『魔』。

当初の予定では一文字のみでいくつもりでしたが、気が付けばこんなことに…

Photo_2蜘蛛の子がぞろぞろ這い出てきたような、
合わせ鏡の奥に続く迷宮のような、
火の玉の残像が揺れているような、
砂に身体が沈んでいくような、
そんな気味の悪さに甘美なものを見たような感覚で筆が動いていました。

あなたにはどんな世界が見えますか?

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2007年12月 5日 (水)

九龍

Photo

大丸友の会の会報誌「エクラン」2007夏号のインタビュー記事です。


<お忙しい日々と思いますが、オフはどのようにお過ごしですか?>

香港が大好きで先日も行って来たばかりなんですが、年に1度は行っています。6年前に松任谷由実さんのコンサートを観る目的で行ったところ街にもハマってしまって(笑)。英国領だったので、東洋と西洋の文化が違和感なく融合しているところや、ペニンシュラホテルなどのようにハイソサエティーな面と、裏に回ると怪しいスラムな面が同居していたりして、その落差がエキサイティング。僕は夜景を見るのが大好きなんですが、香港の夜景が見られればあとは何もいらないくらい、とにかくボーっと見てるだけで満足。あ、後ろの“九龍”は絵みたいに描かなくてもそれらが含有されてるように見えませんか?和にも洋にもマッチするでしょう?


<書道家の方は中国に行かれるイメージがありますから、香港とは少し意外ですね。>

最近は中国本土も発展していますが、香港に混沌と渦巻く多民族の濃縮された空気みたいなものに惹かれるんです。東洋の書芸術をワールドワイドに捉えたくて行くのかもしれないですね。


<そうした刺激は作品にも影響するのですか?>

旅先で吸収したものがすぐに作品に活かされるというより、ある程度時間が経って、脳のどこかに保存されていたものがフっと書く時に現われることの方が多いですね。ものを作るというのは、感動、仮想、空想、郷愁など、いろんなものが自分の中で醸造されて出てくるものだと思うんです。その場で簡単に即興みたいに吐露できるものは底が浅く息が短い。ある時間を経て、右手が勝手に動いて表現したものに、脳があとから「あ、なるほどな」と気付かされることも多いですよ。


<そもそも書道家になったきっかけは?>

なりたくてなったのではなく、いつの間にかなってました(笑)。10代の頃になりたかったのはテレビに出て何かを表現する人。それが書道にハマっていったのは、20才の時にある書道の先生を紹介されて、その先生は書道が本業ではなかったものの、作風や人柄に惹かれ、勉強方法や道具なども一流で、さらにその先生のそのまた師匠は手島右卿といって、1958年にブリュッセルで開かれた万国博覧会で、ピカソ等の世界的画家を超える賞賛を受け、最高殊勲金賞の栄誉に輝いた凄い書家だったんです。本物の超一流を知ってしまった衝撃に、書道にハマってしまったんですね。


<単に字を書くというより“表現する”ということを大事にしていらっしゃる?>

もちろんです。表現するということは、書いている筆の軌跡が美しいかどうか、それが一枚の薄い紙の中に瑞々しい生命体として存在するか。また白い部分がただの余白ではなく奥行きのある空間として、実はそこには何もないわけではなく、その奥からも情景が想起される必然的な“間”が重要なんですよ。


<拝見していると、ごく自然にサラサラと書いていらっしゃるように見えますが…。>

いや、苦しいし大変ですよ。たとえばフィギュアスケートを見ると、書道に通じるものを感じるんです。綺麗に三回転ジャンプする瞬間に、どれだけ踏ん張っているか。成功させるためにどれだけの鍛錬を積んでいるか…。書道も同じで、一本の線やトメやハネやカスレを決めるための気合いの入れ方、抜き方、その加減は相当鍛錬しないと身に付きません。ムードではなく確実な技術としてですね。


<やっぱり反復練習をして、形を身につけることがたいせつなのでしょうか。>

特に大人の生徒には、僕の書いた文字だけではなく、手や腕、身体がどう機能しているか“書いている姿”をよく見るように言っています。文字の形だけではなく、書き方や肉体的機能としての姿ですね。僕は学生時代はバレーボール部だったんですが、大きな筆で大きな作品を書く時の身体の動きは、レシーブする時の構え方と同じなんですよ。“腰が入っている”というのはバネがしっかりしているということなんです。


<それは意外ですね。>

動きや流れ、リズム、間、これらは書を書くのにとても重要です。以前ある女性タレントさんに書を指導した時、彼女は最初上手くいかないことに少し苛立ってたみたいなんですね。ところが書いているうちに気持ち良くなってきて最後には「書道は心のデトックスですね」と。それは筆って他の筆記用具と違って弾力があるでしょう。その弾力が指先から腕、肩を通って心を動かしていくんでしょうね。


<書道って、表現であり、スポーツでもあり、心の癒しにもなるんですね!>

僕は書道の魅力を広めることに相当貢献してますよね?書いてる本人は書きながらで相当苦しんでるんですけど、その苦しさが書道の快感なんですよ(笑)。

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2007年12月 4日 (火)

家族愛

Mail12

この作品『家族愛』は、今年の頭にサティの新春福袋作品として、お客様からご依頼をうけて書きました。


ほのぼのと和やかで温かい家族をイメージして、丸みのある線をゴムを弾ませるような筆致で、ほどよくバランスに強弱をつけながら構築して書きました。


きっとそのご一家は素敵なご家庭を築いておられることと思います。


さて、この作品を書いた森大衛の家族はというと、うちの家族間に家族愛はありませんでした。断言してしまうと語弊があるけど、一般的にイメージするほのぼのムードは全くない。森家で「家族愛」なんて言葉を口に出すなんてありえない。


たとえば、うちの親は僕が書道やスポーツで入賞しても「よかったね」とも「頑張ったね」とも言わない。むしろ「入らなかったら恥ずかしい」と言われ、入賞してもご褒美など一切ナシ。

ちなみに小学生の頃からの作品は、親が保管していたわけではなく、自分でとっておきました。


でも、そんなに素っ気なさには理由があって、「どんなに評価されても傲り高ぶるな、自慢高慢行き止まり。」ということを進言するのが親というスタンスだったんですね。


また、僕が通っていた学校の指導法として、「おこづかいなどのご褒美をちらつかせて勉強やスポーツをさせないでください。それが目的ではなくご褒美が目的になるから。」という姿勢があったので、それを忠実に守っていたのかもしれないです。


そのかわり、目的に対する出費はそこそこしてくれたように思います。書道の筆は、小学生にも関わらず大人が作品用に使う高級羊毛を使わせてくれたし、バレーのシューズもプロ仕様のものを使っていました。なぜそれが必要かを説明しなければ買ってもらえませんでしたけどね。


それも家族のあり方として決して間違ってはいないですよね。


追記:ちなみにこれは昨年放送されたフジテレビ『芸能人の親ばか大集合グチに暴露にお説教!笑いと涙の授業参観』にて優勝の女優福田沙紀ちゃんに贈られた作品。お母さん僕のファンでいてくださって大変喜んでくださいました。f(^_^;

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