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2012年2月14日 (火)

「國土厳浄」

このたびは、一生に一度しかいただけない<会員賞>を
第60回という記念の年にいただけたことを大変嬉しく思います。

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以下は、受賞直後にツイッターにつぶやいた内容に少し手を加えたものです。


今回、独立書展に出品した作品「国土厳浄」は、
一見<日本の国土を浄化しなければならない>という警鐘の言葉となります。
しかし、仏教用語では<厳かで汚れのない極楽浄土>という意味の語句であり、
東日本大震災による日本の将来への切望と、亡くなった多くの方々のご冥福を祈る心、
両方を合わせ持った言葉です。


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振り返れば、森大衛が書芸術に目覚めたのは、
小学6年の頃、故・鶴木大寿先生の、濃墨羊毛長鋒による
木簡作品の美しさに衝撃を受けたのがきっかけでした。
その鶴木先生が、昭和45年に初めて木簡作品を発表し、
日展に初入選された作品の語句も「国土厳浄」だった
ということをつい最近知りました。
その鶴木先生の言葉の中にも、当時問題になっていた
大気汚染に対する警鐘の意が書いてありました。


さて、この「国土厳浄」を書いた日は、
萬田久子さんのお宅でボジョレーヌーボーをお呼ばれしていながら、
「ちょっくら書いてきます!」と途中で3時間ほど抜け出して仕上げました。
もともとお酒はあまり飲めないので、そのまま帰っても良かったのですが、
また戻って飲んだということは、初めてお酒を飲みながら書いた作品でもあります。
萬田さんと交流をもたせていただいたのはこの日のブログの通りです。
「国土厳浄」には故・佐々木力氏への感謝とご冥福を祈る意もあります。


また、「正直、原発はダメだ。そこに理屈は要らない。
ダメなものはダメ。いつか自然になくなるとかダメだ。」と発言された、
長渕剛さんにお会いしたことも「国土厳浄」と書こうと思ったきっかけでもあります。
その場ではそんな深刻な会話は一切なかったのですが、
だからこそメディアで拝見する姿に感銘したのです。
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また、音楽の力とは凄いもので、震災直後に東京に向かう飛行機の中で、
福島県側の窓の景色や、ただれた千葉のコンビナートを見ながら耳にした、
DREAMS COME TRUEの「何度でも」に力強いパワーを感じ、身震いしながら涙したこと、
その後、ドリカムワンダーランドにご招待いただいたことも、
それまでは敢えて避けてきた、社会性を持った言葉を書いたことに繋がりました。


また、ある番組制作会社からの依頼で、
「NHKの海外ロケの企画を提案したいが何処に行きたいか?」と聞かれ、
森大衛は「クライストチャーチへ行きたい」と提案しました。
それは、東日本大震災で忘れられた富山の専門学校の皆さんへのご冥福と、
桜を見る前に亡くなった東日本の方々に、
日本とは真逆の秋に桜が満開になる現地を訪問、体感して、
松任谷由実さんの「春よ、来い」を超大作で桜が舞い散るように
書きたいと思ったからです。
でも、その企画は不採用になり、それでも書いた「春よ、来い」の
超大作は秋の独立大作部門の審査でも落選しました。
しかし、だからこそ森大衛が森大衛として森大衛らしく書くべき語句が、
「国土厳浄」であると確信した理由でもあります。


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さてさて、書いている時に意識するとわざとらしくなるので、
その時は書法としてクオリティーしか考えていませんでしたが、
1月21日(土)の作品解説会前に、あらためてじっくりと
眺めながら気がついたことがあります。


「國」は、地球。
「土」は、地平線と十字架そして「ヽ」はその向こうの月。
「厳」は、閻魔。
「浄」は、菩薩。


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まあ、これだけのうんちくを述べても展覧会の審査には一切関係ありません。
うんちくにほだされる評価など森大衛は一切信用しません。
森大衛が目指すものは書作品としての美意識のみ。
今までに培い、これからも養っていく書の修練(インプット)と、
もがきながら産み落とされるもの(アウトプット)に精一杯立ち向かうだけ。

ってことでこれからもよろしくね。


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      賞金袋を持つ手が菩薩風の森大衛(笑)


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コメント

板倉里佳さんへ


コメントありがとうございます。
「國土厳浄」は月末開催の「富山独立展」にも出品しますので、
もしお時間があれば実物をご覧いただければ幸いです。


鶴木あきこ、ひろこ姉妹は従姉妹ですよね?
以前、八尾教室に習いに来ていました。
元気にしてるのかな?

投稿: 大衛 | 2012年6月14日 (木) 11時17分

はじめまして、鶴木大寿の孫の板倉里佳と申します。
偶然サイトにたどりついて、あまりにも祖父の作品に似ていたので、
思わずメールしてしまいました。
受賞おめでとうございます。
これからも作品を楽しみにしています。

投稿: 板倉里佳 | 2012年6月 9日 (土) 22時18分

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